インフレになれば、預金や国債は大丈夫?

 | 税理士
柴森 忠司

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アベノミクスの成長戦略として掲げられる「デフレ脱却」

アベノミクスでは、デフレ脱却を目指し、インフレターゲットとして2%という目標が設定されました。そもそも「インフレ」「デフレ」とは何でしょうか?「インフレ」はインフレーションの略で、物価が持続的に上がり相対的に貨幣価値が下がることを指します。一方、「デフレ」はデフレーションの略で、「インフレ」の反対で物価が下がり貨幣価値が上がることをいいます。

これまで日本では、「百均ビジネス」などが象徴するように、長年物価が下落するデフレが続いてきました。デフレ下では企業活動が停滞し、生産活力が低下することから、アベノミクスの成長戦略の一つとして「デフレ脱却」が掲げられています。

インフレになった場合、預金や国債はどうなるのか?

さて、2%のインフレターゲットが設定されたとのことですが、インフレになった場合、今私たちが保有している預金や国債はどうなるのでしょうか。インフレにより物価が2%上がるということは、これまでと同じ貨幣では同じものを買えなくなるということを意味します。具体的には、今まで100円で買えたものが102円支払わないと買えない、ということです。つまり、貨幣の価値が下がるのです。一方で、物価が2%上がっているときに、預金金利は果たして2%も上がっているでしょうか。おそらく、2%も上がっていないでしょう。これは、預金を保有していることによって実質的に金融資産が目減りし、損をしているということを表しています。

国債を保有している場合を考えてみましょう。仮に10年国債を0.8%で保有しているとしましょう。物価が2%上がった場合、物価の上昇よりも国債の利回りが低いですから、やはり目減りして損をしているということになります。また、物価上昇により金利が上がって、仮に新規発行の国債が3%で発行された場合、今保有している利回り0.8%の国債は新規発行の国債より価値が低いわけですから、中途で売却しようとした場合元本割れしてしまうことになります。

インフレ対策として、分散投資を

では、インフレ対策としてはどのようなことに留意しないといけないでしょうか。これまでのデフレ下では、株式相場も低迷し不動産価値も下落していたため、多くの金融資産を預金や国債などのリスクの低い資産に振り分けてリスク回避を図ってきた人も多いと思います。物価上昇局面では、分散投資をすることが特に重要です。金融資産を多く保有している場合は株式、不動産、外貨建て資産などのリスク資産にもうまく分散投資することにより、インフレ対策を行いましょう。

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