靴を履きながら「はだし教育」ができる靴選び

 | シューフィッター
小黒 健二

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感覚器としての足を育み、機能を高める「はだし教育」

靴を履きながら「はだし教育」ができる靴選び「足」は運動器としてはもちろん、感覚器としての役割も担っています。特に足裏からの刺激を伝える感覚器を育てることは、運動器としての足の機能を高めるためにも、とても大切なことです。足裏からの刺激によって床や路面の状況を把握するほか、傾斜や滑りやすさなど、状況に対する認識が目からの視覚情報とともに脳に伝達されます。脳内での判断を通じて、適切な動きとして動作にいたります。

感覚器としての足の機能を育むために、素晴らしい役割を果たしているのが「はだし教育」。 「硬い、柔らかい、滑りやすい、崩れやすい、熱い、冷たい、痛い」など、足裏から感覚的な情報を受け取ることで、適切な動作へと導き、運動器としての足の総合的な機能を飛躍的に高めることができます。この教育方法は、感覚と動作の良い関係を育んでくれるため、注目されています。

脱ぎ履きが簡単な靴や過度なクッション性を追い求めた靴は避ける

いつも「はだし」でいるわけにはいきませんので、靴を履きながらにして「はだし教育」ができることが理想です。それを実現するには、足の指先を自由に動かすための1㎝弱の余裕寸を確保しながら、足の甲で靴と足が一体化する構造を持った靴が望まれます。また、足首や踵を安定させるために、踵周りがしっかりとした靴を選ぶことも重要です。

脱ぎ履きが簡単な靴や、過度なクッション性を追い求めた靴は、足の感覚器としての役割を阻害し、健全な運動器としての発育を妨げます。その結果、「歩きたがらない」「疲れやすい」「転びやすい」という体の自立ができない子どもが増えてしまう恐れがあるのです。

「踏ん張れない」「体が安定しない」という子どもが増加

足の指先には、足首や体を支えるための「踏ん張る力」が求められます。しかし、最近の子どもたちには「浮指」といって、「足指の力が弱くて踏ん張れない」「体が安定しない」という現象や、外反母趾が増えています。原因としては、「足の指先を閉じ込めてしまうようなスリムな靴」「足首や踵(かかと)をしっかりと安定させて、つま先に余裕を確保することができない構造の靴」を履いていることが挙げられます。

日本では、子どもに正しい歩き方を啓蒙指導する機会がほとんどありません。そもそも正しい靴の履き方について誰も意識を払っていないからではないしょうか?今後、足を束縛しない正しい靴選びと、正しい歩き方を学べる場が必要になってくると思います。

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