20代のキャリア形成に必要な「計画された偶発性理論」

 | 産業カウンセラー
自念 真千子

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転職「35歳限界説」崩壊へ。企業ではミドル層の採用が活発に

20代のキャリア形成に必要な「計画された偶発性理論」生やキャリアは自分の思い通りには進みません。最近、キャリア教育、キャリア形成という言葉をよく耳にします。「キャリア教育」については、文部科学省の第2期教育振興基本計画においても、「『社会を生き抜く力』として、社会的・職業的な自立に向けて必要な基盤となる能力や態度を身に付けさせるとともに、職業を通じて社会の一員として役割を果たすことの意義についての理解をはじめとした、勤労観・職業観等の価値観を自ら形成・確立できる子供・若者の育成を目指す」とされています。

キャリア形成となると、転職やスキルアップとつながりますが、転職はここ2~3年、企業ではミドル層の採用が活発に行われています。これは、世の中の流れが予想以上に速く、対応できる人材を育てるスピードが企業側では間に合わない、また、転職希望者が動きやすい世の中になっていることから、転職年齢幅が広がっているのではないかと考えられます。

このような流れ中で、今から何を武器にして自分自身のキャリアを築いていこうかと迷う20代は多いでしょう。ただ実際には、転職成功者も始めから転職に役立つ武器に磨きをかけてきたわけではないようです。

「計画された偶発性」を念頭に置いて目の前の役割に応えていく

私は20代30代前半のキャリア形成には、スタンフォード大学のクランボルツ教授が唱える「計画された偶発性」というキャリア理論を推奨しています。「計画」と「偶然」という対極な意味を持つもので、ピンとこない感じもしますが、「ローマは一日にしてならず」という諺(ことわざ)で例えるなら理論的に説明できるかもしれません。一つ一つは何になるのかわからない業務であっても、それがどこかで「自分に必要なスキルにつながっているかもしれない」と思うところからスタートする理論です。「とにかく行動してみれば、思わぬチャンスに出会うことがある」ということです。

もちろん行動したからといって、必ずチャンスに出会うとは限りません。不運や失敗に出くわすこともあるかもしれません。でも、だからといって行動をしないと何も起きません。今、目の前におきていることに真摯に向き合い、与えられた役割を全うすることで会社の期待に応えていく。それがいつしか自分の武器になるかもしれません。失敗を恐れず、積極的に動くことで、「自分のキャリアにつながるチャンスをつかむことができる」と考えると、キャリア形成はそう難しいものではありません。

自ら計画して起こした行動から、自分を成功へと導く偶然のチャンスをつかみとり、それをその後の人生に生かす「計画された偶発性理論」。すなわち、「目の前の役割に応えていくことで実績を積む自分磨き」もスキルアップ同様に大切なことではないでしょうか。

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