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三重で20代女性の自殺未遂増加、ストレスのかわし方は?

自殺未遂者、20代を中心に若い世代の女性が多くを占める

20代女性の自殺未遂増加、日々のストレスのかわし方

今や「うつ病は5大疾病」の一つとされています。十数年の間、日本では自殺者は3万人前後。三重県内医療機関の自殺未遂者への対応を調べた「県自殺企図者支援実態調査」の結果の報告では、自殺企図者(自殺をしようとした人)は、20代を中心に若い世代の女性が多くを占めました。その多数が、うつ病や躁うつ病の気分障害を患っています。そして、自殺手段は処方薬の過量服薬が多いそうです。

自殺者が多いのは男性。でも、未遂者が多いのは女性。その理由

自殺者が多いのは、圧倒的に男性です。男性は、女性の倍以上の人数が自殺しています。ところが、自殺未遂者や精神疾患者は女性に多い傾向にあります。それは「弱さ」を出せるか出せないかというところにあるのではないでしょうか。

男の子は、子どもの頃から「男らしくしなさい」「強くなりなさい」ということを、しきりに言われます。それは、大人になっても、刷り込まれた「命令」として心に残り続けるのです。その「命令」は、瞬間的に「男らしくないとダメ」と思わせてしまいます。結果として、男性は自殺に踏み切るまで我慢をしてしまうことになります。

例えば、お酒の席で酔って顔が赤くなるような人が女性だと「可愛い」と感じられますが、男性だと「格好悪い」と思われてしまうものです。このような風潮が少なからずあるため、男性と比べて女性は弱さを出すことに抵抗感を持ちにくいといえるでしょう「弱くなったときに手を伸ばせる」ということは、とても良いことです。

対面的なコミュニケーション不足が自殺未遂者増加の背景に

しかし、今はその手を掴む手が少なくなっているのではないでしょうか?コミュニケーションはほとんどオンライン化してしまっています。仕事に一生懸命で家庭に無関心な父親、楽しいことや趣味に走ってしまっている母親、クレームが怖くて勉強以外のことを教えられなくなってしまっている教師、そのような大人たちに囲まれた若者は、どこから手を取ってもらったり、新しい考えを得たりすることができるのでしょう?

最近では、「高校生が部屋で赤ちゃんを出産して遺棄した」との事件もありました。その親が娘の妊娠に気づいてないなんて驚きです。対面的なコミュニケーション不足が、世の中の「歪み」を生む大きな原因と考えます。

考え方に幅を持たせることがストレス耐性につながる

若年層の女性がストレスに対応してゆくには、以下の3つが必要です。

①選択肢を考える
若いうちは、親や男性が何でもリードしてくれたり、道を示してくれたりしますが、それに甘んじていると自分の考えが広がりません。普段から、自分で選択肢を考え、自分の意志で選択してゆくトレーニングをしましょう。

②「愛」ある言葉かどうかを感じる心を持つ
慰めは、ときとして成長を奪います。一時は心地が良いかもしれません。異性からの下心ある言葉も見分ける耳を持ちましょう。対して、本当に「愛」がある言葉は、きついときもありますが、自分を成長させてくれる言葉だったりもします。

③第三者機関を利用する
インターネットで「こころの耳」と検索してみましょう。厚生労働省のメンタルヘルスケアのサイトに辿り着きます。

考え方に幅があるかどうかがストレス耐性につながります。様々な人との対話から、「こういう考え方もある」と、色々な「考え方」を得ていきましょう。

独自手法で短期解決をもたらす心理カウンセラー

青柳雅也さん(カウンセリングルーム アンフィニ)

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