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中電、5月から値上げ。太陽光導入ポイント

天候やパネルの方位に発電量が左右されがちな太陽光発電

中電、5月から値上げ。太陽光導入ポイント

先日、中部電力の値上げが決定し、5月から平均で3.77パーセント引き上げられる新料金がスタートします。東日本大震災以降、すでに料金の値上げを実施している電力会社もあり、電気料金の値上げと共に注目されるのが再生可能エネルギー、中でも太陽光発電の存在です。

太陽光を導入前に、まず家庭での電力使用量について考えてみましょう。一般家庭の平均値として言われているのが、おおむね月間300kw程度と言われています。年間で3600kw程度。 一般家庭でよく使用される太陽光発電で用いられるのが3.5kwクラスのもので、これが最適な発電効率で発電したとすれば、年間の発電量は推定値で4400kw~4600kwとなります。

つまり、年間の使用電力は、太陽光発電で発電する電力の80パーセント程度となり、この点では太陽光発電を導入する上で大きなメリットがあると言えるでしょう。しかし、これはあくまで試算的な数値であって、実際のところは天候やパネルの方位等によってばらつきがあります。また、定期的なメンテナンスをしていないと発電効率は2~3年後あたりから下がってきます。

太陽光発電のデメリットを回避するために

こういったデメリットの説明を受けずに太陽光発電を導入して「あれ?思ったより発電してない?」と感じる人もいるかもしれません。また、太陽光パネルを後付けした場合、パネルの下に当たる屋根の部分が影となるため、雨が降った後に屋根が乾燥しづらくなって、屋根本体の傷みが早くなることも想定されます。こういったことは、意外と知られていないデメリットなのです。

太陽光発電を導入されることを検討される場合は、 以下のことに留意してください。

1、家庭の電力使用量を確認すること(これはインターネットのサイト等で調べることもできます)
2、屋根の方位が南向きであること(東や西では発電効率が下がります)
3、屋根そのものの状態が良好であること(パネルを付けることで屋根の乾燥がなくなる可能性があるため)
4、施工業者のメンテナンスが無料であること(パネルが汚れれば発電効率が下がります)
5、日中の電気使用が少ない(夜間の方が電気料金が安いため)

節電で値上げ分をカバーすることもできる

また、太陽光発電を導入しない、もしくは導入できない場合は、白熱電球をLEDに交換することで大きく消費電力は下がります。また、冬場の暖房をできる限り使用しないようにすることも消費電力の削減につながります。暖かい空気は窓からの損失が大きいので、窓のリフォームで冬場の暖房が必要なくなることも考えられます。

太陽光発電を設置したからと言って使用電力が減るわけではありません。電気料金の請求書が安くなり、むしろ売電分がもらえるので錯覚しがちですが、電気の使用量は自分自身の心がけがないと少なくはならないのです。自家発電しているからといって、これまで通り使っていては元も子もないので、家族がそろって節電できる家庭環境を整えることが電気料金を節約する一番の方策といえるでしょう。

三重県の省エネ調査機関の先駆けとして認定されたプロ

松林秀典さん(有限会社松林工業)

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