2016年スタートの「ジュニアNISA」、投資を学べる機会になるか?

 | ファイナンシャルプランナー
山中 伸枝

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未成年者向け少額投資非課税制度(ジュニアNISA)がスタート

2016年スタートの「ジュニアNISA」、投資を学べる機会になるか?2016年から未成年者向け少額投資非課税制度(ジュニアNISA)がスタートします。家計にとっては、子ども名義で新たに非課税枠が広がるのでこれから注目されそうです。ただし、先行して始まった一般のNISAも、実際に口座開設をしたものの投資商品の買い付けを行っている人は少ないと言われており、せっかくの非課税制度であれば知識を持って活用したいものです。

活用にあたってまず気をつけたいのは、この「非課税」の意味です。この非課税になるのは、運用利益です。例えば、NISA口座で50万円を株式に投資したとします。この株式が投資から5年のうちに利益が出て売却したとします。利益が10万円だとしたら、本来ならこれにかかる20.315%(2万315円)がNISAなら節税できるという意味です。確かに利益10万円から税金が引かれて手取りが7万9685円になるより、10万円を丸々受け取れたらうれしいですよね。

非課税になるのは利益に対して、投資しなければ意味がない

でも、ポイントは「運用益ありき」の「非課税制度」であるということです。利益が出なければ、なんのメリットもありません。しかもNISA口座で購入できる金融商品には、定期預金のようなリスクフリーのものは含まれず、株式や投資信託といったいわゆる投資商品のみが対象です。そもそも投資はしたくないという人であれば、NISAという「非課税」の箱は使うことのない無用の箱となってしまいます。

この点はジュニアNISAも同じです。投資による運用益が5年間非課税であるというメリットを踏まえた活用が必要です。一方ジュニアNISAが一般のNISAと違う点は、1年間の投資額上限が、一般のNISAが100万円であるのに対しジュニアNISAは80万円という点です。

加えてジュニアNISAの口座に入れたお金は、子どもが18歳になるまで引き出しができません。引き出しをしようとすると、過去分の利益についても課税されてしまうので、特に注意が必要です。18歳になるまで引き出しができないということは、大学への進学費用として利用する場合も子どもの誕生日によっては間に合わない可能性もあり、気をつけたいところです

投資は資産形成をする上でも必要なスキル

子どもが18歳になると一般のNISAに引き継げることになっていますが、そもそも一般のNISAが2023年までの期限付きの制度であるため、「本当に引き継ぎができるのか」ということにも不安が残ります。今さら「恒久化しない」ということはないと思いますが、決定事項でないだけに、子どもが小さい場合には慎重になった方が良いかもしれません。

いずれにしろ、NISAによって投資に関心を持つ人が増えるのは良いことです。経済の力を利用して資産形成をする投資のスキルは、より豊かな暮らしを実現するためには必要なスキルです。投資スキルを学ぶきっかけとして、非課税のメリットを十分生かしてほしいと思います。

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