高校生意識調査から読み解く近年の高齢化問題

 | 介護福祉士
馬淵 敦士

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「将来的に年老いた両親を介護したいか」との調査結果は?

高校生意識調査から読み解く近年の高齢化問題国立青少年教育振興機構の調査によると、「将来的に年老いた両親を介護したい」と答えた日本の高校生が37.9パーセントと、前回調査(2004年)よりも減少し、日米中3カ国の高校生を比較しても最低の数値となりました。

近年の若者は考え方が希薄で、かつ自分の親の介護もしないとの回答に非難は集まりそうですが、果たして、それが事実なのでしょうか。今回は、近年の高齢化問題も鑑みて考察してみたいと思います。

高齢化に伴う家族形態の変化が結果の一因

前提として、日本の高齢化は進む一方です。本年は団塊の世代が65歳を迎え、いわゆる「2015年問題」に当たりますが、事実、2014年10月1日現在、高齢化率(全人口に占める高齢者の割合)が26.0%(総務省「人口統計」)となっており、さらにますます進んでいくと予測されます。現状、国民の4人に1人以上が65歳以上の高齢者で、高校生を含む若者世代が高齢者を支えていかなければならない時代に突入しています。そのような意識を若者が持たなければ、日本の将来は暗くなる一方ではないでしょうか。

また、株式会社ヒューマが行ったアンケート(株式会社ヒューマ 会員アンケート「介護に対する意識についての検証」)で、「将来的に誰かの介護をしようと思いますか?」という問いには、10代の44.6%が「まだ先のことなので見当がつかない」と答えています。昔のような多世代世帯が減り、核家族化が進んでいく中で、家族介護を身近で体験する機会が少なくなり、また、社会介護(施設介護やヘルパーなどによる介護)が足りないながら普及していくことで、「自分たちが親の介護をする」という意識そのものがないということも考えられます。

介護の仕事に対するイメージとしては、介護体験をしたことのない者より、介護体験をした者の方が、仕事に就きたいと思う(藤沢緑子「介護の仕事に対する高校生の意識」日本赤十字秋田短期大学紀要)という調査結果も出ています。高齢化に伴う家族形態の変化が、今回のような結果を生んでしまった一因かもしれません。

若者へ介護職の魅力を訴求していくような事業が期待される

では、高校生に対して意識を変えていくための方策は必要なのか。これは、すでに保育や学校教育の場で行われています。例えば、保育園児による近所のデイサービス訪問や、小学生による老人ホームへの慰労訪問、また、中高生のボランティア体験などが教育の中に組み込まれ、徐々にではありますが、若者に介護についての意識が芽生えているような感触を受けます。

家族介護への意識も重要ですが、実際介護に従事する職員も減ってきているのも事実。介護を仕事にしていきたいと思う若者を増やしていくためには、介護を魅力ある職業として社会全体が盛り上げていくことが求められます。社会保障改革の一環として、若者に対する介護職の魅力を訴求していくような事業が期待されます。

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