ⅭA採用基準の激化で青田買い?JALとANAで女子大生獲得合戦

 | 社会保険労務士
大竹 光明

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JALとANAが大学と提携??

ここ数年、日本の大手航空会社である日本国空(JAL)と全日空(ANA)が、提携関係を結ぶ大学数を増やしています。
それも世間一般的にはお嬢様学校と言われる大学が多いとか。
その理由はなんなのでしょうか?

要因として考えられることは、キャビンアテンダント(CA)の採用状況が、近年急激に激化していることが考えられます。
両社とも、提携目的を「人材確保」と明言はしていませんが、大学と提携することで、将来のCA候補となる優秀な人材を自社に惹きつけ、確保につなげようとしているようです。
大手二社による、いわゆる「青田買い」の様相を呈してきました。

人気職種でも困難な人材確保

ほんの数年前までは、新卒CAは契約社員として就職することが多かったのですが、近頃では入社時から無期雇用の正社員として採用されるようになりました。
新卒者の労働条件を安定させ、せっかく確保したCAが離職してしまわないようにする思惑があるようです。

皆様もご存知の通り、CAは人気の職業です。
採用されるには厳しい条件を潜り抜けなければならず、これまで買い手市場の最たるものでした。

しかし、ここ数年は格安航空会社(LCC)の相次ぐ参入や、働き手となる若者人口の減少により、大手航空会社といえどCAを確保することが年々難しくなってきたのです。
先ほどの大学との提携もしかり、いかに人材を確保するかに力を注ぐようになってきたと言えます。

深刻な人材不足がこれからも続く日本

 日本は今、急激な少子高齢化社会です。
生産年齢人口は年々減り続けており、現在は7681万人、2050年には5001万人程度にまで減少すると言われています(総務省統計局「人口推計」による)。

実際の調査でも83%もの企業で「人材不足」だと回答されており(マンパワーグループ㈱調べ)、航空会社だけでなく、ヒトの確保にはどの企業も頭を痛めているようです。

日本の労働人口が少なくなる中でどう対処していくか

 日本の労働者は減る一方ですが、その中で如何にして優秀な人材を確保し、定着させていくかは大きな課題です。
女性や就労意欲のある高齢者の活用、外国人労働者の受け入れもその一つですが、これまでの採用の在り方についての意識改革も必要ではないかと思われます。

 バブル崩壊後のコストカットの中で、多くの企業では、高度な知識や技術を既に身に着けた人材を採用し、即戦力として活かす、辞めたらまた同等のスキルのある人材を確保するといったサイクルでマンパワーを維持してきました。
働き手が潤沢に存在するからこそのシステムだと言えるでしょう。

しかし今後は、働き手自体が減少する中で、優秀な人材を必要な数だけ労働市場から発掘するということ自体が、どんどん厳しい状況になっていきます。

入社時から社員教育を徹底し、数年後を見越して会社の戦力になるような人材を根気よく育成することが重要になってくるでしょう。
また、会社の労働環境・コンプライアンス等を常に見直し、社員が働きやすくすることで、今いる人材を定着させることも大切です。
もちろんコストはかかりますが、ヒトなくしては、会社は成り立たないからです。

狩猟型(既存資源の獲得)から農耕型(一からの人材育成、定着)へ。
貴重な資産であるヒトに対する考え方の方向転換を図るときかもしれません。

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