プログラミングが育む創造力と期待される成果について

 | 次世代教育プランナー
田中 正徳

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想像力と創造力が養われるプログラミング

「あったらいいな」が形になる。
自分の思い通りにコンピューター上のキャラクターに動きを持たせたり、きれいな画像が次から次に移り変わっていったりするソフトウェア(手続き)を作り上げていくのが、プログラミングです。

文部科学省は2020年度から小学校での、コンピュータープログラミング教育の必修化を決めました。
これを手始めに、21年度に中学校、22年度には高校で順次必修化を行っていくことになっています。

最近ではデジタル教科書のコンテンツが充実しつつあります。
それに伴って、ゲーム感覚で楽しめる教材の開発も進んでいます。
民間の先鋭的な塾では、先だってプログラミングを取り込んだ教材で、自ら学ぶ取り組みが始まっています。

しかし一番大切なことは、プログラミング技術だけを学ぶことではなく、想像したことを実現する創造力を作ることだと考えます。
そのためのカリキュラム作りと指導する側の教育も疎かにできないと考えます。

自治体での実際の取り組み

佐賀県武雄市の山内西小学校や茨城県古河市の大和田小学校などでは、企業やボランティアの協力のもと産官学連携で、すでにプログラミング授業が行われています。
2014年10月から2015年2月まで計8回、放課後の時間を活用して課外授業の形で実施した武雄市の成果報告会では、生徒全員が「またプログラミングの勉強をしたい」との回答が上がっています。
この授業ではオリジナルキャラクターを動かし、自ら描いた絵を動かしてみたり、背景などを取り入れ、自ら考えたシナリオに沿った自作プログラムを作成する内容だったようです。
このように試行錯誤しながら作り上げていき、それが実際に動いていく驚きと楽しさを感じ取った結果だとも考えられます。

茨城県古河市の教育員会でも、「アルゴリズム(計算方法)を身に付けることで、イメージの具体化を目指す」と述べています。
小さな成功体験を繰り返すことで、次はこれをやってみようと自立的に目標設定をする。
これは学業のみならず、社会人になって仕事をする上でも、とても役立つスキルなのです。
まさに「プログラミング“を”学ぶ」のではなく、「プログラミング“で”学ぶ」を実践する場でもあり、自ら学ぼうとする意欲が高まるといった報告が次々と上がっています。

これからの本格的な取り組み

授業内容の検討を始めた文科省の有識者会議は、こうした先行事例を参考にして議論が始まりました。
中学校では、技術・家庭科で教えている簡単なプログラミングを、より充実した内容にするよう進んでいます。
高校では選択制を必修に改めるようです。プログラミング教育への関心は急速に高まっています。

海外のIT教育の取り組みがプログラミング必修化への流れを加速?

ITの先進国であるアメリカでも、やはりプログラミング教育の流れが加速しています。
2013年末に公開されたキャンペーンでは、オバマ大統領自らプログラミング教育の必要性を訴える動画を公開したり、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグといった著名人がコメントした動画も話題になりました。

シンガポールでは、経済の活性化を目的として公立学校にプログラミングの授業を積極的に導入することになっています。
イギリスでは親がプログラミングを子どもに学ばせたいと思っていることも多いらしく、今後プログラミング教育を本格化する前の準備段階として、先生へのプログラミング教育を進めようとしています。

安部政権の成長戦略にプログラミング教育が盛り込まれた背景には、外国に遅れをとることなく、早期にプログラマー、エンジニアの質・量のレベルアップを求めるために、IT技術者数を増やすといった現状があるようです。

今や各世代にとって必需品になっているスマートフォンや電子機器は、プログラムによって制御され、IoT : Internet of Things(モノのインターネット)と呼ばれるように、あらゆるものがインターネットに接続される時代が到来します。
この技術に囲まれる子どもたちが、早い時期からプログラミングになじむことで、自ら考え学ぶ子供たちが増え、IT分野で世界的に活躍する人材の輩出が期待できます。

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