高校生に選挙権を行使させるのに、本当にアニメが必要なのでしょうか?

 | ThinkBuzanマインドマップ公認インストラクター
田村 敏明

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地方自治体が作成したアニメ広報

選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる今夏の参院選を控え、東京都選挙管理委員会による啓発アニメが批判されています。
アニメのキャラクターが「18歳から選挙権!」と連呼するだけで中身が低俗であるというのがその理由です。

また、奈良市も「エンジェルは選挙権がお好き」と題するアニメーションも、幼稚であると批判の対象となっているようです。
親しみやすくするためにアニメを活用するという手法は、どうも裏目に出ているように思います。

与党が作成したパンフレット

自民党は、コミック漫画による選挙権の啓発冊子を作成していますが、上記の地方自治体のアニメに比較すると、真面目な雰囲気があるように思います。
しかし、公明党の作成したゆるキャラ「コメ助」を使ったゲームアプリは、正直なところ小学生向けという感じです。

この違いは何かと考えてみますと、今の高校生はLINEのスタンプのようなキャラクターを好んでおり、これを取り入れれば広報を見て選挙に行ってくれるというような安易な発想があるように思います。
いずれにしても政策を考えることを訴えるのではなく、とにかく投票して欲しいというメッセージを伝えているだけなので、これで本当に高校生が動くかどうか解りません。

高校生だって真面目に選挙権のことを考えている

日本の各県には、高校生フェスティバルという私立高校の高校生を中心とする団体が存在しています。
いわゆる進学校ではない中堅の高校の在校生が参加しているようですが、政治問題に対して真面目に取り組んでいます。
高校の授業料の格差、沖縄基地移転、交通遺児、大学の奨学金そして18歳選挙権など、自主的に講演会を企画して啓蒙活動を繰り広げています。
4月に名古屋で開催された講演会には、500名が参加したと報道されています。

彼らは高校生に向けてメッセージを発信し続けていますが、今回の地方自治体や与党のように、アニメや漫画に頼っているわけではありません。
彼らは今まで選挙権が無かったため自分達の意見を直接政治に反映させることはできなかったのですが、今後は直接訴えることができるということでモチベーションが上がっているようです。

高校生の投票率はどこを目指すのか?

大人だって全員が選挙権を行使しているわけではありません。
平成26年12月に行われた第47回衆議院議員総選挙では20歳代の投票率が32.58%、30歳代の投票率が42.09%となっています。

近年、SEALDsという学生中心のグループの活動がマスコミに取り上げられています。
大学生が主要なメンバーではありますが、学生が政治に積極的に参加をするという姿は高校生にも新鮮で、大きな影響を与えているように思います。

私は、地方自治体や与党が妙なアニメ広報をしなくても、自分たちの意見が反映されるチャンスと認識すれば、高校生たちは積極的に投票場に向かうのではないかと思います。
やはりテレビCMやインターネットの公告で、「選挙で高校生の意見が政治に反映される!」ということをもっとアピールすべきではないかと思います。
そうすれば、少なくとも20代の投票率32%は、簡単に超えるのではないかと期待をしています。

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