子どものネットいじめ どうすれば防げる?

 | 心理カウンセラー
宮本 章太郎

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子どもの自殺が長期連休明けに増えるわけ

夏休みが終わり、多くの学校で新学期が始まる9月1日は子供の自殺が特に多い日と言われています。
子供の自殺が増える要因の一つとして「ネットいじめ」がありますが、ネットいじめは連休に関係なく日常的に行われています。
それにも関わらず、なぜ夏休みのような長期連休明けに集中して子供の自殺が増えるのでしょうか?

ネットに限らずいじめそのものは日常的に行われていますが、連休中は一旦解放されるので普段の緊張が解け、気が緩みます。
気が休まる連休中は特に問題にはなりにくいのですが、連休が明けてまたあの苦痛が始まるのかと思うと、大人でもそうですが特に子供のメンタルにはとても耐えられず、それならいっそ死んでしまおうと自殺を考えるのです。

ネットいじめは年々増加し陰湿化

何の楽しみもないどころか苦痛でしかないのですから、当然といえば当然の事と言えるでしょう。
自殺の大きな要因である「ネットいじめ」は年々陰湿化していますが、その実態は学校内でも正確に把握出来てないのが現状です。
このようなネットいじめをどう防げばいいのかに関しては、学校や親だけに任せきりにしないで社会全体で取り組んでいく必要があります。

ネットいじめで最も多く見られるのがSNSを利用したグループメッセージ内での発言無視や仲間はずれ。
そしてもっと悪質になると個人情報の公開といった犯罪に繋がるケースまで様々です。

近年では集団による暴行や殺害など、いじめの域を超えて犯罪に繋がるケースが増えています。
インターネットは誰でも簡単に使えるツールであり、その気軽さから自分の行為が犯罪であるという認識が低くなる傾向があります。
いじめ対象者の個人情報を公開するといった行為も深く考えず、つい感情的に及んでしまうのです。

社会に出ると世間の目があって抑止力に繋がりますが、ネット空間のような閉鎖的な環境だと監視が難しくなり、外部からいじめの実態を把握するのが困難です。
したがって、SNSでのやり取りをオープンにするというのもネットいじめを防ぐ一つの方法だと言えるでしょう。
もしオープンに出来ない内容なら、そこでいじめが行われているかもしれないと気づく事が出来ますし。

いじめは起こるものとして認識し対策を考える

いじめを防ぐのはなかなか難しいですが、いじめはなくならないもの、必ず起こるものであると認識する事が重要だと私は考えます。
いじめは防ぎようがないと考えれば、どうすればいじめを防げるのかと考えるのではなく、いじめが発生した場合にいじめられた時の対策をどのようにすれば良いのかを考えられるのではないでしょうか。

いじめは自然発生的に生まれるものです。
誰かが意図していじめの発生を制御したりコントロールしたりする事は出来ません。
いじめが発生した場合、いじめられた側の認識と対応を変える事で、ある程度いじめの悪質化を防ぐ事は出来るでしょう。

例えばグループ内での無視や仲間はずれの場合は、グループメッセージはコミュニケーション手段としてではなく、あくまで連絡手段として認識する事で最低限のやり取りだけの利用にしてしまいます。
これにより、無視や仲間はずれからいじめにつながることを未然に防ぐのです。
必要以上に仲間意識を持つ必要もなければ余計な緊張状態やプレッシャーからも解放されるでしょう。

個人情報を公開されるような悪質なケースなら、それが犯罪であると認識すれば何もわざわざ犯罪者と仲間でいる必要はなくなりますし、仲間はずれを恐れる事なく、毅然とした態度で学校や親に相談し、程度によっては被害届を提出する事を考えてもいいでしょう。

いじめられた場合の取り組みや認識を変えることが重要

といってもいじめを相談するのは勇気が要りますし、言われてそう簡単に出来るものではありません。
しかし、ただ手をこまねいていじめを受け入れるのではなく、いじめられる側も強くある必要があります。
強くあるには認識を変える事が大切です。
相手と戦わなければならないとか勇気を出して立ち向かうといった、自分が苦しまなければならないような認識ではなく、まずいじめられている事を認識し、その状況を冷静に対処するような認識です。
相手に立ち向かったり敵対したりするわけではないですから、仕返しを恐れて苦しむ必要もありません。

それでも不安だったり誰にも相談出来ないような場合は、いじめのホットラインといった行政や自治体による相談機関もあります。
その代表として文科省の「24時間子どもSOSダイヤル」(電話:0120-0-78310)でも相談を受け付けていますので、きっと力になってくれるでしょう。
何しろあなたには国の後ろ盾が付いているわけですから心強いのではないでしょうか。

いじめを防ぐ取り組みも必要ですが、完全になくならないいじめを防ごうとするばかりではなく、いじめられた場合の取り組みや認識を変えるなど、いじめの悪質化を防ぐ手立てを考えていきたいものです。

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