都庁が残業ゼロ午後8時退庁を求める 一般企業にも波及するか?

 | 社会保険労務士
影山 正伸

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小池知事が都庁職員に働き方について抜本的に変えることを求める

小池都知事は、都庁の職員に対して、長時間労働を是正し、ライフが先に来る「ライフ・ワーク・バランス」を都が率先して実現するため、午後8時での完全退庁を求めました。
職員4万6,000人の残業は、1人月平均9.6時間(管理職除く)、本庁職員は月23.5時間で多い人は年間1,000時間を超えるそうです。
そのため、これを一気に無くしていくとなると抜本的に働き方を変える必要がありそうです。

企業における長時間労働の現状

先日、電通の新入社員が月100時間を超える残業を強いられ、自殺による労災が認定されたとの報道がありました。
長時間労働を是正する企業も多々出てきていますが、まだまだそれを強いる、会社に対する貢献である、と考える企業もあるのが現状です。

バブル崩壊後、正社員を増やさず、その分非常勤を増やし人件費を抑えてきたことで、格差の問題も生じていますが、それ以外に正社員一人一人にとっても仕事量は増え、給与は高いものの長時間労働を強いられるという現象が起こりました。
このことで、メンタル不調、うつ病なども増加し、大きな社会問題になっています。

政府もこのような状況を分かっており、9月26日からの臨時国会において「働き方改革実現会議」の中で、年度末までに長時間労働の是正に向けての答申を出す予定です。
特に労働基準法第36条の「時間外・休日労働労使協定届」で、特別条項を設けることにより、残業の上限がほぼ青天井になっていることを問題視していて、おそらくこれに上限を設ける、上限を超えた事業所には罰則を設ける、という労働基準法改正が予想されます。
法律での規制強化もされてくるでしょうから、長時間労働を是とする考えは、早急に改める必要があります。

都庁の取り組みに期待

日本の場合、職務給では無いため、自分の仕事が終わったらさっさと帰る、ということがやりにくいと言われます。
上司が残っていれば、何かお手伝いしましょうか、など一声掛けないと帰れない、帰りにくい、だから意味も無く残業をする、ということがあり得ます。
これ自体も会社が一丸となって是正しなければなりません。
特に管理職に対して、残業を減らさないと人事考課でマイナスにする、くらいをしていく必要があります。

また、残業をしなくても生産性が下がらないよう、時間内で如何に仕事を終わらすか、工夫も必要です。
都庁の取り組みが、このような課題をどのように解決していくか、是非期待したいところですし、良い事例を作っていただきたいと思います。

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