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相手のウソは見抜くことが出来る!元刑事が教えるウソの見抜き方

カテゴリ:
ビジネス

20年の刑事人生の中でウソを見抜くスキルを体得

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私は、平成24年8月に約28年勤めた警察を退職しましたが、約20年を刑事として過ごしました。
詐欺、横領、選挙違反、贈収賄事件などを扱う知能犯担当が長く、政治家、公務員、詐欺師など約2.000名の取調べや事情聴取を行い、その経験の中でウソを見抜くスキルを体得しました。
現在は株式会社クリアウッドで人事コンサルタントとして活動し、刑事のスキルであるウソや人間心理の見抜き方を学べる「刑事塾」を主宰しています。

実はビジネスでは相手のウソや心理を見抜かなければならない場面が沢山あります。
例えば採用面接、商談、与信審査などです。
実は刑事の仕事はウソを見抜く場面の連続です。
犯人はもちろん、目撃者、被害者ですらも虚偽の事実を告げる場合があります。
常に真実は何か、真実はどこにあるか、を考えながら仕事をしているのが刑事なのです。

ウソをどのようにして見抜く?話し方としぐさに現れるウソのサイン

ウソを見抜くにはどうしたらよいでしょうか? 
実は人間はウソをつくと「ウソのサイン」が現れます。
ウソのサインは質問を契機に「話し方」と「しぐさ」に現れるのです。
どちらか一方に、また両方でも二つ以上のサインが現れたらウソをついている可能性が高いといえます。

「話し方」のウソのサインの代表的なものは「逆切れ」です。
ウソ付きはこの場をウソで誤魔化せないと感じると最後の最後で逆切れしてかわそうとします。
私の経験から犯罪者は特に逆切れする傾向が高いといえます。
また「余計な説明が多い」というのもウソのサインです。
ウソ付きは沈黙が怖いので余計な情報を相手に与えて信用してもらおうとします。
その結果、多弁になるのです。
その他にも「質問に答えることができない」「質問を繰り返す」「簡単な質問が理解できない」「質問に答えずにそのまま相手の質問を繰り返す」などもウソのサインです。

「しぐさ」のウソのサインで代表的なものは「反応しない、反応が遅い」。
質問に対して反応しない、あるいは反応が遅い場合をいいます。
つまりすぐに答えられないのです。
答えに迷っているため反応できません。
また「肩が揺れる」。
政治家が記者会見など立って話しをしている時にでやすいしぐさですが、困った質問がくると肩が左右に揺れるのが特徴です。
居心地が悪くなるのでそんなしぐさになります。
その他にも「身振り・手振りがなくなる」「整理整頓のしぐさ」「顔に手をやる」などのしぐさもウソのサインです。

ウソを見抜くのに有効な質問法とは?

ウソのサインを見つけたらウソをついている可能性が高いわけですから更に質問をして真実を明らかにします。
ウソを見抜くのに有効な質問法として「可能性質問」があります。

例えば従業員用のロッカーで現金が盗まれる事案が発生しました。
どうもあいつが怪しいという職員が浮上しました。
その時に使える質問法が「可能性質問」です。「あなたがロッカーから現金を盗んでいるのを見た人がいる可能性はありますか?」と質問するのです。
盗んでいない社員であれば「盗んでいるのを見られた可能性?ないですよ、だって盗ってないですから」と答えます。
ところが盗んでいたらどう答えるでしょうか?
犯人である場合「もし見られていたらなんて答えようか?」と考え始めます。
そこに考える「間」が生まれます。つまり「反応しない、反応が遅い」というウソのサインが出る可能性があります。
この質問法は犯人であればあり得る可能性について突っついてみる質問法なのです。

「ウソを見抜く」というとネガティブに捉える方がいますが、自分の望む交渉結果を導くためのスキルです。
ですから積極的に学び、積極的に使ってもらうと人生観が変わるほどの効果が得られるかもしれません。

「ウソの見抜き方」でビジネスを支援する元刑事のコンサルタント

森透匡さん(一般社団法人日本刑事技術協会)

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