SNSの普及で承認欲求が行き過ぎ周りに迷惑も 承認欲求について解説

 | 心理カウンセラー
西尾 浩良

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SNSに問題行動を投稿し炎上する事件が後を絶たないワケ

7db0007a9495b268cba516ab5885fb07_m近年耳にするニュースの中で、FacebookやTwitterなどのSNSに、テーマパークのアトラクションで立ち上る・身を乗り出すなどして運航を停止させたり、アルバイト先のコンビニのアイスクリームを陳列する冷蔵ケースに裸で寝そべったりと、明らかに社会常識を逸脱した行為を画像に収めそれを投稿して問題となり、刑事事件として書類送検されたり学校を退学になったりという出来事が後を絶ちません。

問題行動を起こす人に共通する承認欲求とは?

このような行動を行う人達の背景には何があるのでしょうか。
TVの情報番組ではコメンテーターによって様々な見解が述べられています。
「少子化によって親が子を甘やかす様になり、善悪のしつけが出来ていない」「核家族化や価値観の多様化によって、個と公の区別が付かなくなっている」等々、なるほどそれも一因であると思います。
しかし私たちの世代が学生の頃にも(30年以上前ですが)煙草を吸ったり無免許でバイクに乗ったりと社会規範を逸した行動を起こす学生はいました。
ですが、その人達には悪いことをしているという自覚があり、誰にも見付からぬ様に隠れて行うことが多かったと記憶しています。

もちろん先に挙げた出来事を起こした人達にも「悪いことをしている」という自覚は有ったのかも知れません。
しかし、それをSNSに投稿し不特定多数の方に見てもらうという行為の根本には「承認欲求」が関わっているのではないかと考えます。

「承認欲求」とは、マズローの「欲求5段階説」で唱えられた上位から2番目に位置づけられた欲求で、一口で言うと「人から認められたい・尊敬されたい」という欲求です。
これは人間であれば誰もが持っている欲求で、この欲求を満たそうとして人はモチベーションを上げ成功したいと努力をするのです。

行き過ぎた承認欲求は周りに迷惑をかけることに

しかし、この「承認欲求」があまりに強かったり、現実の中であまりに満たされていなかったりすると問題が起こります。
満たされていない欲求を満たそうとするあまり、注目を集めるために常識を逸脱した言動を重ね、結果として自分にも周囲にも不利益を与えてしまうことが起こりえるのです。

「承認欲求」が強い方は、自己の評価を他者に委ねる心の割合が多い方ともいえます。
しかし、他者の評価は多様で、同じ行動同じ発言をしてもそれを受け取る相手によって反応は様々です。
そのような不確かなものでしか自分を認めることが出来ないのであれば、それはどこまで行っても満たされることのない無限の欲求と言えるでしょう。

SNSにおいて、「いいね」が付く、コメントが付く、リツイートされる、などの反応は、非常にわかりやすい承認です。
この反応が多ければ投稿者は自分を見てもらっている、支持されていると感じ「承認欲求」が満たされます。
しかし逆に言えばこの反応が無かったり少なかったりすると、満たされない欲求がさらに強くなり、それを満たそうとする思いの方向性が誤った方へ向かうと問題行動に至るのです。

健全な承認欲求を持つことが大切

先にも述べたように「承認欲求」は誰もが持っている欲求で、他者から認められそれをモチベーションとして自身が目標達成のために努力をしていく上で必要なものです。
しかし、承認を得ること自体が目的となってしまい、そのために不適切な投稿や言動を起こした結果、不利益を受けたり罰を受けたりすることになれば、それは本末転倒でその方の人生にとってこんなバカらしいことはありません。

無理に他者から嫌われる必要はありませんが、他者の評価に惑わされず、自分自身が「これで良い」と感じ行動し、それを「自己承認」して結果から次の課題へ向かう。
そんな人生を送ることが出来れば、「他者承認」は自然と後から付いてくるのではないでしょうか。

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