周りに迷惑をばらまく非常識な「私は悪くない症候群」の人たち

 | 心理カウンセラー
宮本 章太郎

この記事を読むのに必要な時間の目安: 約 1 分

「私は悪くない症候群」の人がもたらすトラブル

自分が悪いのに自分は悪くないと正当防衛を主張する、「私は悪くない症候群」と言われる人がいるそうです。

自分がミスしたのに、自分がミスをしたのは他の人のせいだ。
自分にこんな事をやらせた他の人間が悪いんだと、自分のミスを他人のせいにするような態度の人ですが、このような正当性の主張は自然に働く心理作用ですから、この事自体が特に問題なのではありません。

では何が問題なのかと言いますと、自分の責任なのに他人に転嫁したり、些細な他人のミスでも過剰に反応し自分は悪くないんだ、全部この人が悪いんだと、本来は事実を受け止めて流せば済むものを、ここぞとばかりに主張や指摘をして不要なトラブルを発生させてしまうところです。
結果的に、必要以上に問題を拡大させ、周りに迷惑を振りまくことになってしまうのです。

責任逃れをする人の心理状態

誰もそこまで責めてないのに、何かと言いがかりをつけて責任逃れするようなこの心理は「私は悪くない症候群」だけでなく、誰もが持っている人間の心理でありメンタルを防衛するためにも必要不可欠な、自己防衛のための心理作用だと言えます。
逆に、この心理作用が上手く働かなければ、人は簡単にストレスに押し潰されてしまうので、必要不可欠なものとも言えます。

しかしこの心理作用も度が過ぎてしまうと、「私は悪くない症候群」のように人に迷惑がられ、周りの人から避けられたり、集団の中で孤立したりする要因にもなってしまいます。

超個人主義がもたらした「私は悪くない症候群」

何でもかんでも、私は悪くないと過剰に反応してしまう原因として考えられるのは、SNSなどネット社会のコミュニケーションに代表されるような『超個人主義』とも言える限られた範囲の中での価値観(価値の捉え方)や、社会全体の個人に対する過剰なまでのサービスの拡充と、その変容にあるのではないかと私は考えます。

超個人主義のネット社会では、自分をいかに他人にアピールするかといった個人の価値観が先行し、自分を美化したり悲劇のヒーロー・ヒロインを装うなど、自己のキャラクター化現象が独り歩きをしているように見えます。
私はこの現象を「自分デコ」(自分をデコレーションする現象)と言っています。

つまり自分デコに象徴されるインターネット(SNS)の影響こそ超個人主義を生み、限られた人間関係の隔たりによってコミュニケーション能力の低下を招いた結果、「私は悪くない症候群」と言われる過剰な自己防衛反応を見せる人が増えたのではないかという事です。

「私は悪くない症候群」への対処法

このような個人個人の価値観の変化に伴い、次第に他人の心を推し量る事が出来なくなり、それがコミュニケーション能力の低下にも結び付いて、問題は全て相手にあるとの勝手な思い込みからメンタルの過剰防衛反応が起こり、いわゆる「私は悪くない症候群」のような責任逃れの心理状態になってしまうのでしょう。

誰もそこまで責めているわけでもなければ、誰が悪いわけでもありませんが、超個人主義の価値観が人をそうさせているのだと言えます。

そんな「私は悪くない症候群」にならないためには、たとえ何かミスやトラブルが発生したとしても、何でもすぐに反応するのではなく、まずは一呼吸置いて自分自身を客観視してみる事が大切です。

そして自己中心的なものの価値観である超個人主義に陥っていないかを自ら確認し、自分よりもまず相手や周りの人の事情を考えてみるようにしてみましょう。
物事をこれはこうだという自分基準の思い込みで決め付けない事。
何事も“遠慮を覚える”事が大切です。

逆に「私は悪くない症候群」の人から迷惑を被っている場合は、本人はパニックに陥っているだけなので、こちらも過剰に反応せずあまり神経質になってまともに相手にしない事です。
(まともに相手をしても本人はパニック状態なのでなかなか通じません)

やむを得ず対応しなければならない場合は、あくまでも冷静に、あなたの事を責めているのではないんですよという態度で、相手が何を言ってきても毅然とした振る舞いで対応しましょう。
いずれにしても自分の事を認めてほしいなら相手の事も尊重するべきです。

その上で、自分は自分、他人は他人と価値観の違いを認識し、何でも自分基準の価値観で判断してしまわない客観性を身に付ける必要があるのかもしれません。

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