誰にとっても他人事でなくなった相続税問題 前もってすべき事とは?

 | 税理士
泉田 裕史

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相続税の対象者が大幅に増加

平成27年1月より、相続税の基礎控除が下がり、相続税の申告件数も大幅に増大しています。
平成28年12月発表の国税庁統計によると、平成27年に亡くなられた方が129万人で相続税額がある申告書は約10万3千件提出されました。
前年は約5万6千件という数字を見ても、これまで相続税とは無関係であった方もこれからは対象になるかもしれません。

税務署から届く「相続についてのお尋ね」とは?

税務署から「相続についてのお尋ね」が届くのは、相続税の申告期限の3~4ヶ月程度前に届くことが多いのではないでしょうか?
相続が発生した場合、親族が市区町村の役所(又は役場)へ死亡届を提出することになっていますが、死亡した方の情報は相続税法58条の規定により税務署へ通知されます。
死亡したことだけではなく、市区町村で管理している固定資産税に関する情報も税務署に伝わっているそうです。

また、生命保険金等の支払い情報も1回の支払いが100万円を超える場合は保険会社から税務署に報告がされますので、これらの情報も参考に相続税の申告が必要か否かを事前に選別していると思われます。
この「お尋ね」が届くということは、相続税の基礎控除を超える財産を所有している可能性があると見られています。
とはいえ、「お尋ね」が届いても、基礎控除を超える財産がなければ、その内容を回答すれば問題ありません。
ただし、事前に財産の調査をしておかないと、誤った内容になることも考えられます。

相続税対策として生前にしておくべきこと

相続が発生した場合、相続税がかかるだけの財産がない時でも、遺産分割は必要になります。
現預金は、相続人の権利割合に応じて分割ができますが、被相続人が住んでいた自宅といった不動産については、現預金のような分け方をすることができません。
例えば自宅以外に特に財産がない場合でも相続人間で遺産分割の争いがあったらどうなるでしょうか?
今まで仲が良かった家族が疎遠になりかねません。

また、先代名義の不動産で名義変更ができていない不動産がある場合も注意が必要です。
相続人が死亡した場合は、その子供が新たに相続人となる場合もあり、関係者が増えることになります。
一般的に亡くなった方の名義の不動産は相続人に名義変更をしないと売却もできません。

相続問題は相続税が課税される方だけの話ではありません。
まずはご自身の財産の棚卸をされてはいかがでしょうか?
後々の相続で争いが生じないように、例えば遺言書でどの財産を誰に相続してもらうかはもちろんですが、それ以外にも相続人へのメッセージを残すと良いでしょう。
相続税が多額に課税されそうな方は、相続人が相続財産の範囲で納税ができるか、事前に税額の試算をしておくと安心です。
相続人は、内容を把握していないと、自身の預貯金からいくら納税しないといけないのか?と不安に思っているものです。

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